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フルリモート案件、激減してる?2026年の最新データで検証

フルリモート案件、激減してる?2026年の最新データで検証

フリーランス2026.08.26更新: 2026.09.1410分で読めます
エンジビズ編集部
この記事のライター・編集部エンジビズ編集部
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フルリモート案件は減少傾向にあるものの、リモート勤務自体が減ったわけではなく、2026年は「完全在宅」から「ハイブリッド勤務」へ移行している。

フルリモート案件は本当に減った?主要サービスの最新データから見る2026年の実態

「最近、フルリモート案件が減った気がする」

フリーランスエンジニアの間で、こうした声を聞く機会が増えています。

コロナ禍以降、IT業界ではリモートワークが急速に普及しました。フリーランス市場でも、地方から東京の案件に参画したり、一度も出社せずにプロジェクトを完結したりする働き方は珍しくありませんでした。

しかし2026年現在、その状況には変化が見られます。

主要なフリーランスサービスや市場データを確認すると、フルリモート案件そのものは減少傾向にあります。

一方で、リモートワークを含む案件まで大きく減っているわけではありません。

むしろ現在の市場は、「完全フルリモート」から「出社+リモートのハイブリッド型」へ移行していると見る方が実態に近いでしょう。

今回は、レバテック、フリーランスボード、フリーランススタート、Midworks、HiPro Tech、ITプロパートナーズなどが公開している2026年のデータをもとに、フリーランスエンジニアのリモート案件の現状を整理します。


結論:フルリモートは減少。ただしリモート案件がなくなったわけではない

まず押さえておきたいのが、「フルリモート」と「リモート可」は別物という点です。

2026年7月のフリーランスボードの調査では、案件の勤務形態は次のようになっています。

勤務形態

割合

フルリモート

21.9%

一部リモート

57.6%

常駐

20.5%

完全在宅で働けるフルリモート案件は、21.9%まで低下しています。

しかし、フルリモートと一部リモートを合計すると、79.5%になります。

つまり、約8割の案件では何らかの形でリモート勤務が可能ということです。

「毎日オフィスに出社する働き方」に戻ったわけではありません。

現在起きている変化は、完全在宅からハイブリッド勤務への移行と捉えるのが適切です。


レバテックでもフルリモート案件は約30%まで縮小

レバテックが2026年7月に発表したITフリーランス市場の調査でも、同様の傾向が確認されています。

2026年6月時点で、フルリモート案件の割合は約30%まで縮小しました。

その一方で、

  • 週1日出社
  • 週2日出社
  • 必要時のみ出社
  • プロジェクト立ち上げ時のみ出社

といった、リモートと出社を組み合わせる案件が増えています。

背景の一つとして考えられるのが、ITフリーランスに求められる役割の変化です。

近年増えているのは、

  • AI・DXプロジェクト
  • PM・PMO
  • ITコンサルティング
  • 要件定義
  • 顧客折衝
  • 組織横断プロジェクト

といった案件です。

レバテックの調査では、AI・DX関連案件は前年同月比で約3.1倍、PM案件も直近3年間で3倍以上に増加しています。

単純な実装作業だけではなく、複数の関係者と調整しながら進める仕事が増えています。

そのため企業側も、完全に出社不要な人材よりも、必要な場面では対面でもコミュニケーションできる人材を求めるケースが増えていると考えられます。


2026年4月から7月までフルリモート比率は連続して低下

フリーランスボードの月次データを見ると、この流れはさらに分かりやすくなります。

調査月

フルリモート

一部リモート

常駐

2026年4月

26.8%

56.4%

16.8%

2026年5月

26.3%

56.0%

17.7%

2026年6月

24.8%

56.4%

18.8%

2026年7月

21.9%

57.6%

20.5%

4月には26.8%だったフルリモート案件が、7月には21.9%まで低下しています。

わずか3カ月で、4.9ポイント低下したことになります。

一方、一部リモート案件の割合は大きく変わっていません。

つまり、企業がリモートワークそのものを廃止しているわけではありません。

実際には、

  • 基本リモート、週1日のみ出社
  • 必要なタイミングのみ出社
  • 初日のPC受け取りのみ出社
  • 月1〜2回の定例会のみ対面

といった条件へ移行しています。

「リモートか出社か」という二択ではなくなっていることが、2026年の大きな特徴です。


サービスによってフルリモート率は大きく異なる

ただし、一つ注意したいポイントがあります。

フルリモート案件の割合は、利用するサービスによってかなり異なります。

例えばMidworksが公開している2026年1〜5月の案件データでは、

  • フルリモート:65%
  • リモート勤務あり:22%
  • 常駐:13%

となっています。

フルリモートと一部リモートを合わせると、87%がリモート対応案件です。

HiPro Techでも、リモート対応案件の割合を84%としています。

また、ITプロパートナーズでは2026年7月時点で、公開されているエンジニア案件6,121件のうち、フルリモート条件に該当する案件が3,174件確認できます。

単純計算すると約52%です。

では、なぜこれほど数字が違うのでしょうか。


「日本のフルリモート率は○%」とは単純に言えない

理由は、各サービスによって扱っている企業や案件が異なるためです。

例えば、

  • スタートアップ
  • Webサービス企業
  • SaaS企業
  • 自社開発企業

を多く扱うサービスでは、フルリモート案件が多くなりやすいと考えられます。

一方で、

  • SIer
  • 大企業
  • 基幹システム
  • 金融システム
  • PM・PMO
  • ITコンサルティング

などを多く扱うサービスでは、出社を含む案件が増える可能性があります。

そのため、「日本のフリーランス案件の○%がフルリモート」と、一つの数字だけで市場全体を判断するのは適切ではありません。

複数のサービスや調査を横断し、市場全体の方向性を見ることが重要です。


職種によってもリモート率は大きく変わる

勤務形態は職種によっても異なります。

フリーランスボードの2026年7月データでは、AIエンジニア案件は、

  • フルリモート:33.7%
  • 一部リモート:51.2%
  • 常駐:15.0%

となっています。

つまり、84.9%がリモート対応です。

一方、ITコンサルタントでは、

  • フルリモート:16.2%
  • 一部リモート:72.8%
  • 常駐:11.1%

となっています。

フルリモートだけを見ると16.2%ですが、一部リモートまで含めれば89.0%です。

つまりITコンサルタントは、「リモートできない職種」なのではなく、完全在宅ではなく必要に応じて出社する案件が多い職種と見るべきでしょう。

PMも同様です。

2026年6月時点では、

  • フルリモート:22.7%
  • 一部リモート:58.9%
  • 常駐:18.4%

となっています。

PMOではフルリモートが10.5%まで下がる一方、一部リモートを含めると88.2%です。

顧客折衝やプロジェクト管理など、コミュニケーションの比重が高いポジションほど、「リモートは可能だが完全在宅ではない」案件が多いことが分かります。


リモート案件だから単価が低いわけではない

「リモート案件は出社案件より単価が低いのでは?」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、最新データを見る限り、必ずしもそうとは言えません。

フリーランススタートの2026年7月調査では、

勤務形態

平均月額単価

常駐案件

76.0万円

リモート案件

79.6万円

リモート案件の方が、平均3.6万円高い結果となっています。

2026年1月の調査でも、

  • 常駐:73.4万円
  • リモート:80.3万円

と、リモート案件の方が6.9万円高い結果でした。

もちろん、これだけで「リモートだから単価が高い」と結論づけることはできません。

案件に含まれる職種、経験年数、技術スタックなどが異なるためです。

ただし、「リモート案件=低単価案件」という認識は、現在の市場データとは一致しません。

むしろリモート環境では、

  • 高い専門性
  • 自走力
  • コミュニケーション能力
  • 設計力
  • 問題解決能力

などが求められるため、経験豊富なエンジニア向けの高単価案件も多く含まれていると考えられます。


これからフルリモート案件を狙うなら何が重要?

フルリモート案件そのものが完全になくなる可能性は低いでしょう。

ただし、案件全体に占める割合が低下すれば、競争は強くなります。

1. 一人で仕事を進められる自走力

リモート環境では、常に隣にリーダーがいるわけではありません。

仕様を確認し、不明点を整理し、必要なタイミングで相談できる能力が重要です。

2. テキストコミュニケーション能力

Slack、Teams、GitHub、Notionなどを使って、状況を簡潔かつ正確に伝える能力も求められます。

コードが書けるだけでは、フルリモート環境で十分な評価を得ることが難しくなる可能性があります。

3. 設計・要件整理まで対応できる経験

AIによるコード生成が普及するほど、単純な実装だけで差別化することは難しくなります。

要件整理、設計、レビュー、技術選定など、上流工程まで担当できる人材ほど、働く場所についても交渉しやすくなるでしょう。

4. フルリモートだけに条件を固定しすぎない

現在の市場を見る限り、「完全フルリモート」から「基本リモート+必要時出社」まで条件を広げるだけで、選択できる案件数は大きく増えます。

例えば、月1〜2回程度の出社が可能であれば、フルリモートだけに限定するよりも高単価案件や上流工程案件に出会える可能性が高まります。


2026年は「出社回帰」ではなく「ハイブリッド化」

ここまでのデータを見ると、「リモートワークが終わった」と考えるのは少し極端です。

確かにフルリモートだけを見ると、減少傾向が確認できます。

一方で、フリーランスボードでは2026年7月時点でも約8割が何らかのリモート勤務を含み、MidworksやHiPro Techでも高い割合でリモート対応案件が存在しています。

現在起きているのは、フルリモートの消滅ではなく、働き方のハイブリッド化です。

コロナ禍では「出社する必要がないからフルリモート」という企業も多くありました。

しかし現在は、

「リモートで問題ない仕事はリモート、対面の方が効率的な場面では出社する」

という形へ企業側の運用が変わりつつあります。


まとめ

2026年のフリーランスIT市場では、フルリモート案件は実際に減少傾向にあります。

レバテックでは2026年6月時点で約30%、フリーランスボードでは7月に21.9%まで低下しました。

しかし、一部リモートまで含めれば、依然として多くの案件がリモート勤務に対応しています。

重要なのは、

「フルリモート案件がなくなった」のではなく、「フルリモートだけを条件にすると選択肢が狭くなりつつある」

という点です。

これから案件を探すエンジニアにとっては、

  • フルリモート
  • 基本リモート
  • 月数回出社
  • 週1日出社
  • 初日のみ出社

など、勤務条件を細かく確認することがこれまで以上に重要になります。

そしてフルリモートという働き方を維持したいのであれば、単に技術スキルを磨くだけではなく、

「場所に関係なく安心して仕事を任せられるエンジニア」

になることが、大きな競争力になるでしょう。


調査データについて

本記事は2026年8月時点で公開されている、レバテック、フリーランスボード、フリーランススタート、エンジビズ、Midworks、HiPro Tech、ITプロパートナーズ等の公開情報をもとに編集しています。

各サービスによって「フルリモート」「リモート可」「一部リモート」の定義や掲載案件の構成、集計期間が異なるため、各数値は市場全体の絶対的な比率ではなく、それぞれのサービスにおける傾向としてご覧ください。

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