フリーランスエンジニア 中村氏との深層インタビュー

フリーランスエンジニア 中村氏との深層インタビュー
今回は、日本でフリーランスエンジニアとして活動している中村氏にお話を伺いました。
中村氏は企業でエンジニアとして経験を積んだ後、フリーランスへ転向し、現在は複数の開発案件に携わっています。
フリーランスという働き方には、自由に仕事を選べる魅力がある一方で、「来月も仕事があるのか」「この働き方を何年続けられるのか」といった会社員にはない不安もあります。
中村氏も独立当初は、案件や収入、将来のキャリアについて強い不安を感じていたといいます。
今回は、フリーランスならではの「不安」とどのように向き合い、現在はどのように気持ちをコントロールしているのか、率直にお話を伺いました。
1. フリーランスになって最初に感じた不安
── フリーランスになって、最初にどのような不安を感じましたか?
中村氏:
「やはり一番大きかったのは、『来月も仕事があるのか』という不安でした。
会社員の頃は、毎月決まった日に給与が入ることが当たり前でした。
フリーランスになると、契約が終了すれば当然その先の収入はありません。
独立した直後は案件が決まっていたので問題ありませんでしたが、契約期間が終わる時期が近づくと、『次の案件が見つからなかったらどうしよう』と考えるようになりました。
実際には次の仕事が見つかることが多かったのですが、頭の中では常に最悪のケースを考えてしまうんです。
フリーランスになって初めて、収入があることと、収入がこれからも続くことは別なんだと実感しました。」
2. 案件がある時でも不安になる
── 仕事が決まっている間は、不安はなくなりますか?
中村氏:
「実は、そうでもありません。
案件が決まっている間は安心できますが、今度は『この案件が終わった後はどうするか』と考えるようになります。
例えば半年間の契約があったとしても、最初の頃から『半年後には次の仕事を探さなければいけない』と考えてしまう。
だから、完全に不安がなくなることはありません。
ただ、経験を積むにつれて、不安を感じること自体は悪いことではないと思うようになりました。
むしろ、何も考えずに契約終了直前まで待ってしまうほうが危険です。
不安を感じたら、その不安を次の行動につなげればいい。
そう考えるようになってから、以前より気持ちが楽になりました。」
3. 収入が不安定になることへの対策
── 収入面の不安については、どのように対処していますか?
中村氏:
「一番意識しているのは、『今月いくら稼いだか』より『何か月仕事がなくても生活できるか』を見ることです。
フリーランスになると、どうしても月の売上を見てしまいます。
でも、売上が高い月があったからといって、それだけで安心できるわけではありません。
そこで、毎月一定額を生活費として確保して、それ以外はできるだけ貯蓄に回すようにしています。
以前は収入が増えると、その分使ってしまうこともありました。
今は、収入が多い月ほど『将来の不安を減らすためのお金』として考えるようになりました。
フリーランスにとって、貯金は単なる貯金ではなく、仕事を選ぶための余裕でもあると思っています。」
4. 「仕事がなくなる」ことへの恐怖
── 案件がなくなること自体に恐怖を感じることはありますか?
中村氏:
「もちろんあります。
特にフリーランスになったばかりの頃は、案件が終了することを『自分の価値がなくなった』ように感じてしまうことがありました。
でも、ある時から、案件終了と自分の評価を分けて考えるようになりました。
プロジェクト自体が終了することもありますし、会社の方針が変わって契約が更新されないこともあります。
必ずしも自分の能力だけが理由ではありません。
だから、契約が終わったときに『自分はダメだった』と考えるのではなく、『次に何をするか』を考えるようにしています。
案件が終わることは怖いですが、それを次の仕事を探すタイミングだと考えれば、必要以上に落ち込むこともなくなりました。」
5. 将来への不安はなくなった?
── フリーランスを続けていく中で、将来への不安はなくなりましたか?
中村氏:
「完全になくなったわけではありません。
むしろ、長く続けるほど別の不安が出てきます。
『このまま開発だけを続けていていいのか』とか、『10年後も同じ働き方ができるのか』と考えることがあります。
技術は変わりますし、企業が求める人材も変わります。
だから、今の案件があるから安心するのではなく、今の仕事がなくなっても次の選択肢を持てる状態にしておくことが大切だと思っています。
最近は技術だけではなく、設計やマネジメントなど、将来的に仕事の幅を広げられる分野についても少しずつ勉強しています。
将来の不安をゼロにするのではなく、選択肢を増やして不安を小さくするという考え方です。」
6. 不安と上手く付き合うために
── 最後に、フリーランスとして働く上で不安を感じている方へメッセージをお願いします。
中村氏:
「フリーランスになったからといって、不安がなくなるわけではありません。
むしろ、会社員の頃には考えなかったようなことまで、自分で考えなければならなくなります。
ただ、不安があることと、危険な状態にあることは同じではないと思っています。
大切なのは、不安を感じたときに何もしないことではなく、『では、今何をすればいいのか』を考えることです。
案件が不安なら早めに次を探す。収入が不安なら支出を見直す。将来が不安なら新しいスキルを身につける。
こうやって不安を具体的な行動に変えていけば、少しずつコントロールできるようになります。
フリーランスは『不安のない働き方』ではありません。
でも、不安と向き合いながら、自分で選択肢を増やしていける働き方だと思っています。」
まとめ
フリーランスとして働く上で、多くの人が感じるのが案件・収入・将来に対する不安です。
中村氏も、独立当初は「来月も仕事があるのか」という不安を常に感じていました。しかし、案件の終了を必要以上に恐れるのではなく、早めに次の案件を探したり、収入の一部を将来のために確保したりすることで、少しずつ不安をコントロールできるようになりました。
中村氏は、**「不安をなくすのではなく、不安を次の行動につなげることが大切」**だと語ります。
フリーランスという働き方には、会社員とは違った不確実さがあります。だからこそ、収入やスキルだけではなく、将来の選択肢を複数持っておくことが、長くフリーランスとして働き続けるための大きな支えになるのかもしれません。




