
フリーランスの請求書ジェネレーターを自作した話、控除計算で私が詰まったところ

👋 はじめに
月末の請求書作成って、正直めんどうですよね。
特に準委任契約の場合、稼働時間を集計して、精算幅を確認し、超過や控除を計算して、さらに消費税まで反映する必要があります。手順が多いうえ、計算を間違えるとそのまま請求金額に影響します。
私自身もこうした作業を毎月繰り返すうちに、「請求書を作るだけなのに意外と手間がかかるな」と感じるようになり、最終的に自分で請求書ジェネレーターを作りました。
すぐに請求書を作りたい方は、エンジビズの無料請求書ジェネレーターを利用できます。会員登録不要で、ブラウザ上ですぐに使えます。
この記事では、請求書ジェネレーターを実際に作る中で気づいた「フリーランスの請求書で注意したいポイント」を、経験ベースでまとめます。
請求書は書式よりも先に、契約書に書かれている精算ルールを確認しておくことが大切です。
📝 1. 固定報酬向けのテンプレートを毎月手直ししていた
最初に不便だと感じたのが、請求書のテンプレートでした。
ネット上で配布されている請求書テンプレートは、品目・単価・数量を入力するだけの固定報酬向けのものが多く、準委任契約で使う精算幅を入力する欄がないケースも少なくありません。
私も毎月、
- 基本報酬
- 超過分
- 控除分
といった項目を手作業で追加し、そのたびに消費税も計算し直していました。
さらに、2023年10月1日から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)によって、請求書に必要な記載事項も増えました。
適格請求書として扱ってもらうためには、発行者の登録番号、税率ごとに区分した対価の額と適用税率、そして税率ごとに区分した消費税額等を記載する必要があります。
エンジニアの業務委託では10%の税率だけを使うケースが多いため、複数の税率が混在することはあまりありません。
ただし、「税率ごとに区分して記載する」という形式自体は必要になるため、古いテンプレートでは必要項目が足りないことがあります。
私の場合も、登録番号の欄を自分で追加し、消費税額を計算機で計算して入力するという作業を続けていました。
正直、毎月繰り返すには小さなストレスでした。
毎回自分で追加しなければならない項目が3つ以上あるなら、その請求書テンプレートは自分の契約形態に合っていないと考えてもいいと思います。
登録番号を記載するかどうかは、自分が適格請求書発行事業者として登録しているかによって変わります。
未登録であれば記載しない、という点も含めて一度整理しておくと、その後の請求書作成がかなり楽になります。
毎回テンプレートを修正したり、精算額を手計算したりするのが面倒な場合は、請求書ジェネレーターで月額単価や稼働時間などを入力して、そのまま計算できます。
🛠 2. 「毎月使うなら、自分で作った方が早い」と思った
毎月同じような計算と修正を繰り返しているうちに、
「自分が毎月使うものなら、いっそ作ってしまった方が早いのでは?」
と思うようになり、休みの日にブラウザだけで動く請求書ジェネレーターを作りました。
現在はエンジビズ上で請求書ジェネレーターとして公開しており、誰でも無料で利用できます。
会員登録も必要ありません。
入力した内容はサーバーに送信せず、ブラウザのlocalStorageに保存する仕組みにしました。
請求書には取引先名や金額などの情報が含まれるため、自分自身が使う場合でも、できるだけデータを外部に送信したくなかったからです。
設計するうえで特にこだわったのは、月額単価と当月の稼働時間を入力すると、超過・控除を自動で計算できることです。
毎回計算式を確認しながら手計算しなくても済むようにしたかったためです。
そのほかにも、インボイスの登録番号や消費税額を表示し、そのままA4サイズでPDF保存・印刷できるようにしました。
また、入力項目として用意したのが、
- 源泉徴収の有無
- 支払期日
- 振込手数料の負担
の3つです。
源泉徴収については、個人に支払う報酬のうち、所得税法で定められた特定の報酬が対象になります。
たとえば原稿料、デザイン料、弁護士報酬などです。
プログラミング業務そのものは、国税庁が示している代表的な源泉徴収対象の一覧には含まれていません。
ただし、デザインや原稿作成など、源泉徴収の対象となる業務が含まれている場合には扱いが変わる可能性があります。
支払期日については、2024年11月1日に施行されたフリーランス法により、従業員を使用する発注事業者である「特定業務委託事業者」は、業務委託の給付を受領した日、役務提供の場合は役務の提供を受けた日から、原則として60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定める必要があります。
なお、再委託の場合などには例外があります。
振込手数料についても、契約時にどちらが負担するのか決まっていないと、実際の入金額が数百円ずれることがあります。
私なら、この3つは「請求書を作るとき」に確認するのではなく、「契約書にサインする前」に確定させておきます。
請求書を作るときは、契約内容どおりに入力するだけの状態にしておくのが一番楽です。
✅ まとめ
請求書の問題は、一見すると書式やテンプレートの問題に見えます。
しかし実際には、契約条件や請求ルールをどこまで正確に把握できているかも重要です。
毎月テンプレートを修正し、同じ計算を繰り返していると、小さな入力ミスや計算ミスも起こりやすくなります。
そのため私は、計算そのものはツールに任せつつ、入力する数字の根拠については契約書で確認する、という形にしました。
まず一つやるなら、現在使っている請求書テンプレートと契約書を並べて、必要な項目がすべて入っているか確認してみるのがおすすめです。
一度きちんと整理してしまえば、その後の月末の請求作業はかなりシンプルになります。





